クラシックにくびったけ  
     

I・F・ストラヴィンスキー
 

バレエ「ペトルーシュカ」

【特選】
  指揮:アンタル・ドラティ
  演奏:デトロイト交響楽団
  録音:1981年

【推薦①】
  指揮:オットー・クレンペラー
  演奏:フィルハーモニア管弦楽団
  録音:1967年

【推薦②】
  指揮:ピエール・ブーレーズ
  演奏:クリーヴランド管弦楽団
  録音:1991年

      

【解説】
 ストラヴィンスキーの三大バレエ曲の1つである「ペトルーシュカ」ですが,わら人形の物語で,いわばロシア版のピノキオで,人間ではないにもかかわらず真の情熱を感じ,人間に憧れている,という悲劇的な物語であります。
 1幕4場からなるバレエ曲で,2つの版が存在しますが,1911年版は1947年版と比較して,オーケストラの編成規模が大きく,公社はドライな印象を与えております。
 元々は,ピアノ協奏曲として着想されたためか,とりわけ前半部分でピアノの活躍が目立っているのが特徴であります。

【推薦盤】
 まずは,古くからの名演誉れ高いドラティ=デトロイト響(81年録音)を選んでみました。
 発売当時,録音も優秀で大変話題になった演奏ですが,その演奏内容を聴くと納得してしまいます。
 オーケストラ・トレーナーとして,ドラティの最高の遺産と言えるでしょう。
 推進力のある非常にテンポが心地よい演奏となっております。

 次に,61年録音のクレンペラー=フィルハーモニア管を推薦します。
 「クレンペラーのストラヴィンスキー???」と思う方もいるかと思いますが,彼の現代音楽はなかなかのものなのです。
 この演奏でも,悠然と構えた演奏となっており,彼としては当然の名演という感じでしょうか。
 この指揮者の奥の深さを感じられる演奏と言えましょう。

 最後に,ブーレーズ=クリーヴランド管の演奏をお薦めしておきましょう。
 91年の録音であり,絶頂期と比較してどっしりと構えている感じがします。
 録音も極めて優秀で,一般的にもお薦めできるような演奏・録音内容となっております。