『原油高騰のはなし』
最近の話題として欠かせないのが,「ガソリンの高騰」「暫定税率」「道路特定財源」であり,毎日のように新聞紙上などを賑わしています。今や,日本国民に欠かせない「足」となっているのが自動車ですが,こうもガソリンが高くなると,自動車を気軽に使うこともままならなくなってきました。
確かに暫定税率云々の話しはあるものの,そもそも原油価格の高騰がその主な要因であり,ガソリンだけではなく灯油の値段もこの10年ほどで何と2倍に跳ね上がり,積雪寒冷地の北海道・旭川ではガソリン以上に問題となっています。
北海道の冬は,外が寒いせいもあり,家の中は昔から暖房を強めにして薄着をするという独特の文化(?)を持っていますが,灯油価格の上昇で節約のために温度を下げているようです。事実,私の住んでいるアパートはオール電化ですが,それでも温度を低くすることに努めているほどです。
ご存じのとおり,灯油などの化石燃料は,燃焼をすることにより私たちにも,そして地球にも有害な物質を排出します。その有害物質の排出を減らすことは,私たちひとりひとりの努力により実現できますが,そもそもクリーンエネルギーの開発・推進は一部を除き(例えば風力発電),国家プロジェクトであります。
現在,日本の最北端の稚内市では,日本一の太陽光発電施設が建設され,風力発電と併せて稚内市のエネルギー消費量の3/4を自然エネルギーで賄っているとのことです。それにしてもなぜ稚内で?という疑問が沸いてきますが,積雪寒冷地の厳しい環境でも有効であることを証明する,正に逆転の発想だそうです。私は実際見学をしましたが,「なまらすごい施設」という形容がピッタリで,総工費は何と70億円だそうです(ちなみに稚内市の一般会計予算は200億円くらい)。クリーンエネルギー開発もお金がかかるものですね。
さて,今年は北海道洞爺湖でサミットが開催されましたが,そのメインテーマは「環境」。サミット開催による観光効果などが北海道では大きな話題となっていますが,「環境問題を考える良い機会にする方が大事なんでないかい?」と考える今日この頃です。